悲しいことやつらいことがあったら、いつにも増して、笑ってごらん。悲しいこと、つらいことのうほうから逃げていくから。
多く言うまでもなく、笑えば心持ちは、何となくのびのびと朗らかになります。すなわち鬱な気が開けるんです。試しに、おかしくもなんともないときに、「アハハ」って笑ってみてごらん。笑うにつれ腹が立ってくるとか、悲しくなってくるとか、つらくなってくるってことは、絶対にないんです。
この笑いの効用を応用すれば、すこぶるいい結果を人生に招くことができるんですよ。このことに気づいている人が少ないようですなあ。
考えてみればすくおわかりになられることなのですが、そもそもこの笑いというものは、生きとし生けるすべての生物のなかで、我々人間にだけ与えられている特殊の作用なんですぜ。他の生物の世界には、人間のように笑うという表情をもって、心の喜びを表現する特別の作用は断然ありません。
こうした事実を厳粛に考えますと、笑いというものは人間のみ与えられた特権だってことがわかりるでしょう。ですから、これを本当に応用せず、また使わない人生に生きるというのは、あまりにも馬鹿げた話だと思いやしませんか?